編集委員 宗形 陽子
高尾山は、東京都八王子市に属し、都心から約50kmに位置しています。新宿から京王線に乗り1時間弱で高尾山口駅に着きます。そこから歩いて約5分でケーブルカーの清滝駅やリフトの山麓駅があります。山頂の標高は599mで、平成19年にはミシュランの三つ星の山にも指定されたそうです。
私が初めて高尾山に登ったのは、小学校6年生の遠足だったと思います。今から40年以上も前のことです（笑）。その後幾度となく訪れましたが、往きはケーブルカーかリフトを利用し、帰りは楽なコースをゆっくりと下山していました。
昨年の春、「今度の日曜日に高尾山に行かない？」と誘われたのがきっかけで毎月行くようになりました。一緒に行く仲間は、60歳前後の女性グループで6〜8名参加します。
初参加のときです。ケーブルカーの横を通り過ぎ、山道に向かって歩き出しました。6号路「びわ滝コース」を登ります。高尾山を下から登るのは、運動をまるっきりしていなかった私にとっては挑戦です。歩き始めてすぐに汗だくになり、30分経ってようやく休憩になりました。息は切れ、のどはカラカラ、もっと休みたい…。「さあ出発よ！」の声に気持ちを奮い立たせ、歩き始めました。
息が苦しいながらも植物や小川のせせらぎに癒され、頂上付近まで来ると、最後の登り階段が続きます。階段といっても建物と違い、斜度は結構きつく、一段を2〜3歩で登っていきます。みんなのお荷物になってはいけないと思いながらも、苦しくて途中で止まったりしてしまいました。やっと頂上に着いたときには自分の体ではない気分でしたが、ふもとの街並みや都心の超高層ビルを見渡せる素晴らしい眺望には感激しました。下山はリフトで降り、近くにある健康ランドでお風呂に入ってサッパリ。帰りの電車では座れたので、新宿まで爆睡でした。
頂上の少し手前にある薬王院では、「健康登山手帳」にご朱印を押してもらえます。ケーブルカーで登っても徒歩で登っても、1日1回しか押してもらえません。ご本尊の「飯縄大権現」の縁日にちなみ、21回で1冊終了、満行となります。2回目までの満行では、「お祝膳」として精進料理が食べられ、満行者一覧に名前が掲示されます。私たちの仲間に、すでに1回目の満行者がいて、名前が載っているか探していたところ、なかには100回を超えた人もいてびっくりしました。
行くたびに登山コースを変えて、昨年12月には頂上で「ダイヤモンド富士」が見える時間帯に合わせて行きましたが、あいにく雲がかかっていて見ることはできませんでした。
最初のうちは、帰って2〜3日すると筋肉痛になり、階段の上り下りが辛かったのですが、今では大丈夫。歩幅も少し大きくなったように感じられ、生活にも張りが出てきて、高尾山に登るのが楽しみです。21回の登山で満行に向けて頑張ります。本音は、「お祝膳」の精進料理が食べたい…。
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