一般財団法人 東京社会保険協会
会長 猿渡 智
『社会保険新報』をご愛読の皆様には、平素より本会の事業運営にご理解をいただき、厚く御礼申し上げます。
おかげさまで、東京社会保険協会は創立70周年を迎えました。
顧みますと、本会は終戦直後の混乱の中、関係者の願いとご努力により「東京都下の社会保険被保険者の福利厚生を図ると共に社会保険制度の普及発達に資する」ことを目的とした財団法人として、昭和21年3月、東京都長官の認可を得て設立されました。設立当初は社会経済情勢が不安定で、本会の事業運営も困難を極めていたようでありますが、多くの先人たちのご尽力と関係者のご協力により幾多の困難を乗り越え、日本の社会保険制度の発展と軌を一にするように本会も発展してまいりました。
この間、社会保険制度の周知啓発のための広報活動のほか、社会保険医療を実践する病院・診療所の開設、成人病予防健診を実施する健診センターの運営、被保険者の健康づくりと福利増進を目的とした体育施設や保養所の運営など、多種多様な事業を展開してまいりました。
現在は、会員事業所から納付していただいた会費を財源として、『社会保険新報』の配信や事務講習会等の開催、会員事業所の被保険者や被扶養者のための福利厚生事業を実施するとともに、本会直営のフィオーレ健診クリニックにおける各種の健康診断を通じて、被保険者等の健康管理を支援しています。
とりわけ、本会の重要な使命である社会保険制度の周知啓発に資する事業として、昭和24年7月に創刊した『東京社会保険新報』は、当初のタブロイド版新聞2ページの隔月発行から、サイズやページ数等の変更、紙媒体から電子媒体へと、時代の変遷とともに手法は変わっても、社会保険制度に関する最新の情報を皆様にお伝えするという使命のもと、66年余の歴史を経て、本月号は787号となりました。
これも毎月記事を提供していただく日本年金機構や全国健康保険協会をはじめ、編集委員の皆様の多大なるご尽力の賜物と深く感謝を申し上げる次第であります。
このたび、創立70周年を迎えましたことを契機として各事業をさらに推進し、皆様のお役に立てるよう尽力してまいる所存であります。
今後とも一層のご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げ、創立70周年のご挨拶といたします。