編集委員 宗形 陽子
テレビのコマーシャルで、「女性は7の倍数、男性は8の倍数の年齢のときに、体調の変わり目が訪れる」と言っています。東洋医学の文献に載っているようです。
それを聞いて、すぐに自分の年齢を当てはめてみました。確かに50歳になる少し前くらいから、体調の変化が現われ始めていました。この10年間振り返ってみると、椎間板ヘルニアで、1年間杖を使わないと歩けなかったのをはじめ、原因不明の腹膜炎、転んで手首を骨折等々、病気やけがに悩まされていました。挙句の果てに、この春には、副甲状腺摘出手術で入院することになってしまいました。
初めて専門病院を受診する前に、インターネットで病気について調べると、摘出手術の症例が多かったので、半分は覚悟していましたが、医師から「とりましょう」と言われたときは、少しショックでした。さほど大きな手術ではないものの、全身麻酔への不安、術後の体調の不安、仕事を休まなくてはならない不安、そして一番気がかりだったのは、家族のことでした。
幸い手術は1時間程度で終わり、麻酔から覚めたときは、取り留めのないことをしゃべっていたのを思い出します。入院中は、家族が交代で毎日顔を出してくれました。ちょうどインフルエンザの流行っていた時期で、家族以外は面会禁止。私の友達はそれでも顔を見たいと言って、とりあえず"義理の妹"ということで見舞ってくれました。ご心配いただいた方々には、メールで連絡がついたので、閉塞感はさほど感じられませんでした。
同室の方が、病院の窓口支払いを自己負担額までにできる「限度額適用認定証」のことを話し出したのをきっかけに、どのように手続きをとればよいのか、月をまたいで入院すると費用が多くなる等まで説明してくれました。その方はインターネットで調べたそうです。社会保険業務関係者の一人として、私も少しばかり補足させていただきましたが、よく理解されていると感心しました。
1週間程度で退院でき、翌日から職場に復帰しました。10代の頃、盲腸になり、入院で1週間、自宅療養で1週間休んだことがありました。今は医学が進んだこともあるのでしょうが、患者本人が元気だと自宅療養はしなくても大丈夫のようです。その後、通院はあるものの、通常に生活できています。
とはいえ、少しくらいの無茶をしてもすぐに回復できる年齢ではなくなってきていると、自覚しているこの頃です。病気やけがは、本人が辛いだけでなく、家族、友達、周りの方々にも迷惑や心配をかけてしまいますから。
あらためて思うことは、"健康が一番"です。健康で自分なりの楽しみを見つけて過ごしたいものです。